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ストレスなく読める文章を書くコツ「小説の書き方講座」

  • 書き方講座
  • 2016.09.16

約 4385

文章ダイエットで、簡潔&読みやすい小説を書こう!
小説を書くのに慣れていない初心者の方に多い課題が、「原稿推敲」が出来ていないという点です。例えば、思うがままに小説を書き進めていったら「ものすごい大作になってしまった・・・」なんてことはありませんか。推敲されていないだらだらと長い文章は、読者にとっては非常に読みづらくストレスでしかありません。また、新人賞の応募用小説を書いていたところ、文字数制限を優に超えてしまい、本当に規定数にまでまとめられるのか・・・。と不安になる方も多いのではないでしょうか。
そうした長い文章を削る・文字量を減らすことを目標に、簡単にできる文章ダイエットの方法をお伝えしていきます。
 
・説明文の頭に主語を入れない
「私はこう言った」「友人は△△を始めた」「太郎は△△だと考える」といった具合に、状況説明の頭に主語をたくさん入れていませんか。小説やエッセイなどに主語で始まる説明文を入れすぎると、評論チックで作品の雰囲気が壊れてしまいます。ですから、どんどん削っていきましょう。
主語を削ったことで説明が困難になった場合は、主語を使って示すはずだった人や物の外見的特徴を表現したり、セリフを入れるなどして誰の説明なのか分かるように工夫しましょう。
 
接続助詞を削って、一文を短く!
一文一文が長く読みづらい文章を書く人に多いのが、接続助詞を多用しているという点です。接続助詞には、「ば」「と」「ても(でも)」「けれど(けれども)」「が」「のに」「ので」「から」「し」「て(で)」などがあります。
文章にしてみると、「○○ならば」「○○でも」「○○だけれども」「○○なのだが」「○○なので」…等々。ついつい使っていませんか?

接続助詞を使いすぎている例としては、こんな文章が挙げられます。
 
(例)私の文章は接続助詞が多すぎるので、文章を簡潔にまとめたいと思っているけれど、上手にできない。
 
1文に2つの接続助詞が続いていて、少し読みにくいですね。
使用を1回に制限してリライトすると、こんな風になります。
 
(例1)接続助詞を削って文章を簡潔にまとめたい。しかし、上手にできない。
 
(例2)「接続助詞が多くて分かりにくいよ」そう言われた文章を簡潔にまとめたいが、上手にできない。
 
接続詞を入れることで長い文章にメリハリをつけたり、セリフを使って状況説明をすることで、使用を控えることができました。
接続助詞は無くても大して困らないものですから、このようにして代案を考えましょう。
 
あなたの固定概念、本当にいりますか?
自分史や評論など、著者の知識・経験を土台に書き進めていく作品は、一文が長くなりがちです。その要因として挙げられるのが、著者が『固定概念』を語り始めてしまうこと。
「○○と言えば、△△だ。」このひと言から始まり、「△△というのは、これまでの私の経験から学び得た独自の考え方で…」などと作品のテーマと関係ない自分語りを始めてしまう評論が多く見受けられます。
主観的な文章は読者を飽きさせ、無駄に長くしてしまうもの。良い文章に仕上げるためには必要ありません。思い切って削りましょう。
 
 
次は、漢字とひらがなの表記について考えてみます。
 
漢字とひらがな、どっちを選ぶべき!?当て字表記に気をつけよう
原稿を書いていて、漢字で書くべきか、平仮名で書くべきか迷ってしまうことはありませんか。
その際、きちんと調べずに“世間でよく使われている方”を選んでしまうと、おかしな言葉遣いの原稿ができあがってしまいます。
そこで今回は、使うべきなのか、やめるべきなのか・・・ついつい迷ってしまう言葉をピックアップしました。自分で書いた原稿にも同じ言葉が使われていないか、チェックしてみましょう。
 
ひらがなで表記したい言葉
一般的には読めない漢字を子どもの名前に使う“キラキラネーム”が流行り出して久しいですが、近年、日本にはたくさんの“当て字”が生まれています。それに伴い、長年誤って使われてきた当て字言葉も、現代では常用漢字のような扱いを受けています。

しかし、いくら現代に馴染んでいるとはいっても、原稿上は使用すべきでない言葉も多く含まれています。つい使ってしまうけれど、本当は当て字である言葉には、どんなものがあるのでしょうか。
 
まずはこちら。よく見かける当て字です。
<例>
出来る=できる
沢山=たくさん
兎に角=とにかく
素敵=すてき
無理矢理=むりやり
無駄=むだ
何時=いつ
好い加減=いいかげん
誤魔化す=ごまかす
 
いかがでしょうか?漢字で書いていませんか。
特に副詞・副助詞は、誤った漢字表記の宝庫です。念入りにチェックしましょう。
 
<例>
何故=なぜ
予め=あらかじめ
何れ=いずれ
未だ=いまだ
概ね=おおむね
直ぐに=すぐに
遂に=ついに
殆ど=ほとんど
先ず=まず
未だ=まだ
等=など
迄=まで
 
接続詞も漢字で書いていませんか。
<例>
或いは=あるいは
尚=なお
拠って=よって
 
人や物を指したり、方向を示す言葉にも注意が必要です。
<例>
貴方=あなた
此方=こちら
其方=そちら
其れ=それ
何れ=どれ
 
名詞にも、ひらがなで書くべき言葉があります。
<例>
咽喉=のど
硝子=がらす
胡坐=あぐら
煙草=たばこ
 
以上、書き出すときりがありませんので、原稿を書いていて気になったところから直していきましょう
 
ひらがな・漢字、どちらも正解の言葉
ひらがな・漢字、どちらも間違いではないけれど、使用するタイミングを計らなければいけない言葉、前後の文脈や伝える相手、目的などによって変化する言葉もあります。
 
<例>
有難う=ありがとう
下さい=ください
 
以下の補助動詞も使い方に注意が必要です。
<例>
事=こと
所=ところ
物=もの
見る=みる
行く=いく
通り=とおり
 
また、モラルの問題から漢字の使用を控えるべき言葉もあります。
<例>
障害=障がい
子供=子ども
 
以上、いかがでしたでしょうか。
思い当たる節がある人は、原稿を見直してみましょう。
特に副詞・副助詞・補助動詞の誤った漢字表記がよく見受けられます。これらの正しい使い方を先に覚えておくだけでも、原稿修正の負担が軽くなるのではないでしょうか。
 
 
次は、接続詞の使い方について知りましょう。
読みづらい文章は、『不要な接続詞』を削って『必要な接続詞』を残す/小説の書き方講座
 
自分で書いた原稿を人に見てもらったとき、「長い」「分かりにくい」「まどろっこしい」などと言われたことはありませんか。
論理的にしっかりと説明した文章が、他の人からすると読みづらいというのはよくあることです。そして読みづらい文章の多くには、『接続詞の多用』が見受けられます。
今回は、今一度接続詞について学びなおし、読みやすい文章を書くためにどう使っていくべきなのかを考察します。
 
まずは以下の文章を読んで、接続詞を見つけてください。
 
私は読みやすい文章を書きたい。なぜなら、みんなに私の原稿を読んでほしいからだ。けれども、いつも文章に接続詞をたくさん使ってしまうクセがある。そればかりか、接続詞の使い方もよく分からないのだ。むしろ国語から学びなおすべきではないだろうか。ただし、それが私の個性だと言ってくれる人もいる。それゆえに、いまだこのクセを直せずにいる。
 
いかがでしょうか。
以上の文章には、合計6つの接続詞を使っています。
なぜなら、けれども、そればかりか、むしろ、ただし、それゆえに・・・。非常に読みづらい文章ですね。
ここから接続詞を削ってリライトしていくために、まずは接続詞の役割を見直しましょう。
 
接続詞の役割と必要性
接続詞とは、接続詞が入る前後の語句や文章の関係性を示すものです。その分類方法は人により様々ですが、今回は6つに分けてみました。
 
順接=前の文章に対する結果を示す <例>だから、それゆえに、従って
逆説=前の文章と相反する結果を示す <例>しかし、けれども、にもかかわらず
並列=前と後の文章が対等であることを示す <例>また、かつ、ならびに
添加・累加=前の文章にあとの文章を付け加える <例>しかも、そればかりか、おまけに
説明=前の文章に対する説明をする <例>なぜなら、だって、むしろ
補足=前の文章に対して補足をする <例>ただし、なお、もっとも
 
この中から削るとしたら、どれがいいでしょうか。
ポイントは、接続詞を挟んだ前後の文章の関係性が崩れないことです。
従って、前の文章に対して後の文章が対等(並列)、付け加えただけ(添加・累加)、説明、補足は必要ありません。
対して、前後の文章の意図が相反する逆接は残さなければなりません。
順接と補足は、文脈によって削っても残してもかまいません。
 
逆説以外を削ることで、文章はグンと読みやすくなる
では、整理したとおりに文章をリライトしてみましょう。
 
<リライト前>
私は読みやすい文章を書きたい。なぜなら、みんなに私の原稿を読んでほしいからだ。けれども、いつも文章に接続詞をたくさん使ってしまうクセがある。そればかりか、接続詞の使い方もよく分からないのだ。むしろ国語から学びなおすべきではないだろうか。ただし、それが私の個性だと言ってくれる人もいる。それゆえに、いまだこのクセを直せずにいる。
 
<リライト後>
私は読みやすい文章を書きたい。みんなに私の原稿を読んでほしいからだ。けれども、いつも文章に接続詞をたくさん使ってしまうクセがある。接続詞の使い方もよく分からないのだ。国語から学びなおすべきではないだろうか。ただし、それが私の個性だと言ってくれる人もいる。それゆえに、いまだこのクセを直せずにいる。
 
いかがでしょうか。
一部の接続詞を削りましたが、違和感なく読み進めることができたのではないでしょうか。
このように、「長い」「分かりにくい」「まどろっこしい」文章であっても、接続詞を使いこなすことで簡単に読みやすい文章にできます。
ぜひチャレンジしてみてくださいね。


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