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読みやすい文章を書くための7つのポイント(後編)

  • 書き方講座
  • 2017.01.10

約 1108

読みやすい文章を書くための7つのポイント(前編)に続き、3つのポイントをご紹介します。

 

ポイント⑤不要な人称代名詞を省略する

 

ポイントの5つめは、「不要な人称代名詞を省略する」です。

人称代名詞とは、私、僕、あなた、彼、など、人をあらわす代名詞のことです。
誰の動作なのか、誰が発した言葉なのかが文脈から読み取れる場合は、人称代名詞は必要ありませんので省きましょう。
人称代名詞があまりにも多く書かれていると、かえってゴチャゴチャと読みづらい文章になります。

 

ポイント⑥同じ表現を避ける

 

ポイントの6つめは、「同じ表現を避ける」です。

たとえば、会話でよく使われる「すごい」という言葉について考えてみましょう。
ひとくちに「すごい」と言っても、それが表現する内容には幅があり、
「すばらしい」「絶大な」「立派な」など、多様な言葉に言い換えられますね。

同じ表現を避けたいとき、参考になるのが類語辞典です。
語彙を増やし、的確な表現をするとともに、表現の幅を広げましょう。
多彩な表現を使うことは、読者を飽きさせないことにもつながります。

 

ポイント⑦比喩表現を使いこなす

 

7つめのポイントは、「比喩表現を使いこなす」です。

小説やエッセイにおいて、比喩は文章を彩るスパイスになります。
比喩を織り交ぜることで、文章にオリジナリティが生まれ、描写がよりわかりやすくなります。

次の文を見てみましょう。

彼女はひまわりの花のように明るい。

この文は「直喩」または「明喩」といわれる手法を使っています。
「なになにのようだ」という表現によって、たとえるものとたとえられるものを明示する手法です。

対して、次の文を見てみましょう。

 

彼女は私たちのひまわりだ。

この文は「陰喩」または「暗喩」といわれる手法を使っています。
「なになにのようだ」という表現を使わず、たとえるものとたとえられるものを示しています。

次の文は、「擬人法」をいわれる手法を使っています。

 

ひまわりが笑っている。

ひまわりは植物であり、本来、人間のように「笑う」ことはありません。
このように、モノを人間に見立てた表現を擬人法といいます。

「夏みたいに暑い日」「海みたいな青」など、比喩表現は、日常会話の中で使うことも多いでしょう。
ですから、比喩を使うこと自体は決して難しいことではありません。

しかし、文章をレベルアップさせるためには、手垢のついた表現を避ける必要があります。
気に入った比喩を見つけたら、記録し、参考にしてみましょう。


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