バカボンのパパのように……
亀山佳子
約 911
「西から登ったお日様が東に沈む~~」
「これでいいのだ~~、これでいいのだ~~ボンボンバカボン、バカボンボン」
と昔、流行った漫画の主題歌がテレビのCMで流れてきた。
兄弟が弟だったので、初めは少年漫画の本で知ったのだが、いつの頃かテレビでもやるようになったのでよく観ていた。今は亡き赤塚不二夫と言う面白いおじちゃんの漫画だ。バカボンのパパは言ってることがアホ過ぎて、変なんだけど、何故か笑ってしまう。赤塚不二夫自身も変な人だったが、自然でカッコを付けないで沢山の人気漫画を世に残した人だ。
お酒が好きでハチャメチャな所もあって、色々と問題も起こしたりはしていたがバカボンのパパにそっくりだった様な気がする。正に天才バカボンの世界を極めた人だ。
私も小説を書く時は、やはり自分と重ねて描いてしまう。以前、「ぺ・テンシかつお劇」と言う小説を書いたのだが、その主人公は自分に似ている気がする。難しい事は考えないで、自然に任せのんびりしていること。「来る者は拒まず、去る者は追わず」の精神で、その人の自由を考え、規制が嫌い。
「ぺ・テンシかつお劇」は一寸ユニークな話になっている。自分自身の、内に秘めた想いを描けた作品となった。その小説のコンセプトは……
「クルクルパー、クルクルパー、頑張れよ!」なのだ。意味は分からないがある日突然思い付いたジェスチャー付きのギャグだ。
そう考えると、私って何かバカボンのパパに似てるかも知れない。いつも息子達からも「何も考えてへんもんな」と肩を叩かれている。『私だって色々考えてんだよ』
実はそう見せない所はやはり天才なのかも……
つい最近長男が、近所に可愛い人と新生活を始めた。タクシーの仕事をしている息子にいつもおにぎりと水筒に温かいお茶を作って持たせていたが、今日、仕事前に車を取りに来た時に同じように持たせようとしたら、ちゃんと作って貰ったと言うではないか。
やったね!よかったね!何か気が抜けちゃったけど本当に心から祝福している。これからは二人で仲良く楽しい人生を送ってほしいのだ!
「これでいいのだ~これでいいのだ~」
「クルクルパー、クルクルパー 頑張れよ!」